『プリンセス・トヨトミ』

『プリンセス・トヨトミ』
(万城目学・文藝春秋・\1571+税)

半年くらい、部屋の片隅に寝かせてあったのを読破。
面白かった。
この人の創る話は「壮大なホラ話」だと言われるが、ものすごくリアリティがある。街の空気をそのまま感じ取れるというか…。全く知らない世界(それが実際あったとして…例えばスパイものとか)のノンフィクションと同じくらい、リアルなのである。
荒唐無稽な、ありえないとわかっているのにその世界にドップリ嵌まってしまう。

大阪国の説明はもっと簡潔でもよかったかなぁ。その分ラストをもう少しきちんと読めたら。ちょっと急いだ感は否めない。

次回は新たなシリーズの始まりかな?

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『星間商事株式会社社史編纂室』

(三浦しをん著・筑摩書房・\1500+税)

プライベートな時間を持ちたい、と言ってみたら社史編纂室に配属になったアラサーOL川田幸代。
空いた時間はコミケに出す本を作るため。やる気のない(ように見える)社員の相手をしつつ、会社の機械を使ってコピー本を製作する毎日だが…。

最近、小説をあまり読まなくなったのだが、“コミケ”の現在に興味があったので買ってみた。
中学生の頃、同人誌というものを初めて目にして(もちろん『白樺』とかではない)衝撃を受けた。この展示即売会に人々が集まり、そこらの漫画家の比じゃないくらい稼ぐ人がいることにも驚いた。
何もかも昔に比べてメジャーになってきたしどうなってるのかなと思ったのだが、規模が大きくなっただけであまり変化はないみたいだった。とはいっても私は行ったことないんだけど。

*以下ネタバレ注意
ストーリーはテンポよく進んでキャラも(ありがちだけど)立ってる。
メンバーは社史を編纂する過程で会社の暗部にたどり着き、謎を解明していく。
これはもちろん「正史」には書けないこと。そこで同人誌を作り別冊としてコミケで売ろうとしたのである。
…そのわりに「謎」が簡単に解明されるんだよねぇ。高度成長期にアジアの小国サリメニでの仕事を巡って他社を出し抜くために大統領に人身御供(というか枕営業)を差し出した、ということなのだが。しかも社員じゃない人を。
1人は日本に戻って料亭を経営し、もう1人(双子)は病身の大統領についてカナダへ亡命…所在不明で話しは終わり。
裏社史の発行が本筋なのはわかるけど、行方不明の双子の妹のオチをつけてほしかったなぁ…。

ちなみに「小説中小説」が出てくるが、私は読んでませんf(^_^;

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怪談ジャンキー

狂ったように怖い話を求めている。ストレスたまってるのかしらん。

『新耳袋』は言うに及ばず、『九十九怪談』(木原浩勝・角川書店)、『怪談徒然草』(加門七海・角川ホラー文庫)とか。

しかし、やっぱり好みがあるんだな…ということに気づいたのである。
ちょっと視野を広げよう、と「実話怪談の金字塔」と銘打たれたものを読んでみたのだが、これがいけない。怖いというよりグロいだけ。そしてそんな「場」での話が多いことにも閉口した。

私は幽霊なんてものは「正体見たり枯れ尾花」だと思っている。だから寝入りばなとか夜中にフト目が覚めて、なんて話が多いんだろう。
誰もが普通に日常を送っている生活の場で不可解なことが起こるから怖いのに。廃病院とか樹海とか廃屋とかは何かあって当たり前だっつの。

我ながらややこしいけど、「意識」や「場」はあると思ってるから…(でも“パワースポット”とかいう言い方は苦手)。

幸か不幸か、まだ一度も遭遇したことはないけどね〜。

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『アメリカのパイを買って帰ろう』

(駒沢敏器・日経新聞出版社・\1700+税)

敗戦から1972年まで「アメリカ」だった沖縄。パスポートが必要だったし高校球児が検疫のせいで船から甲子園の土を捨てさせられたり。

ヤマトが『三丁目の夕日』をやっていたころ、ウチナーではものすごい勢いで異文化交流が進んでいた…。何のフィルターも通さず、直にアメリカ文化と接してきたことを9つのテーマから辿れる。
スパムやアップルパイのように「モノ」のつながりから入ることもあるし、牧師さんの話もある。
盛りだくさんだ。

元々私は沖縄(本島)の持つ、何だかうら寂しい、もの悲しい感じが好きだ。海がキレイ、とかは興味がない。
戦世(いくさゆー)の知識だけではない。ナビに映らない基地とかウージ畑とかマチャグヮーとか。
あー、住みたいなあ。

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『このニュアンス英語にできますか?』

(ヴォリューム・エイト著・成美堂出版・\1000)

…自分のダメなところがよくわかる。気がつけば語学はこんな本ばかり。
でも昔のN●VAの「後ろ向き熟語集」よりははるかに使える本だろう。

ビジネス、飲み会、休み時間、子育てに噂話まで。
知ってたら会話の幅が広がるよなぁ、というフレーズがてんこ盛り。

小腹が空く:feel like nibbling something
十八番(おはこ):strong suit
ハマる:get hooked on
何でやねん:How dare you!
いっぱいいっぱい:swamped with

ビミョーに使えそうなものばかりだけど、短いからすぐ忘れちゃうんだよねぇ。

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『女三人のシベリア鉄道』

(森まゆみ著・集英社・\1800)

たまには本の話を。
開通間もないシベリア鉄道でヨーロッパに渡った与謝野晶子、宮本百合子、林芙美子を取り上げ、鉄道の旅を著者が追体験するというコンセプト。

帯に「評伝×鉄道が合体した傑作ノンフィクション!」とあるし、確かにそうなのだけど…少々読みにくい。

それぞれは面白いのだが、話があちこち飛ぶようでまとまりに欠ける。
せめて評伝と旅行記でフォントを変えるとかすればよかったのかも。

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アメリカ観光

『謎の1セント硬貨』(向井万起男・講談社)
10年ぶりの完全書き下ろしらしい。
この人の「理系でござい!」と言わんばかりの文章、好きなのである。微に入り細をうがつというか…よくもまあこんなに覚えていられるもんだというか。

もちろん千秋さんのいるヒューストンをベースにした話なので、南部がメイン。州の並びがよく分からないので(西部・南部はサッパリ…テキサスとフロリダくらいしかわからん)地図を片手に読んだ。

アメリカ(メインランドね)に観光に行く人って、もう少ないんではないかと思う。ホナ何しに行くんだというと文字通り「遊び」に。
買い物したりメジャーリーグ見たり…というのは観光とは言えないように思う。
名所旧跡を巡るとか国立公園に行くとか…したことないなぁ。

そんな中では画期的な本である。

しかし私の、本のタイトルに国名や地名が入っているものに弱い、というのはどうにかならないだろうか。

全然関係ないが、こないだ“えみちゃんねる”を観てたら、たむけんがマキオちゃんにソックリで驚いた。

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散財

教材としての本を買ってよい(科内処理だけど(^_^;)、という名目で紀○国屋書店に行く。
何でもいいよ、と言われたらついつい私欲に走りそうなのだが何とか押さえて選ぶ。

『東大入試で遊ぶ教養〜世界史編〜』(佐々木哲・長崎出版)
…いや一応。縁はないが。

『日と米』(爆笑問題・幻冬舎)
爆笑問題の日本史原論なのだけど。

『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』(町山智浩・文藝春秋)
神話のようなアメリカ像を引っくり返す論拠として。
まだまだ外人=アメリカ人だから。

『偽装国家』(勝谷誠彦・扶桑社)
…予算が半端に余ったので。金美鈴先生のと迷ったけど、それは自費で買いたいし…てなわけで決定。

いやー、読むのが楽しみ。

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ブックフェア

先生方のオススメ本を集めたブックフェア開催中である。

どんなラインナップになるか、毎年楽しみだ。他人が読んでる本て興味わくし。
意外と…ベタな(今話題の!みたいな)作品、オーソドックスな作品…が半々くらいか。『しゃばけ』とか『三姉妹』シリーズとか、また思い出したら書くことにしよう。

もちろん私も出品した。いやタイトルと推薦理由だけでいいのだけど。
対象が高校生だから毎回悩む。三年前は『放課後の音符』(山田詠美)、一昨年は『'69』(村上龍)、昨年は『はれた日は学校をやすんで』(西原理恵子)。

今年は…
『三四郎はそれから門を出た』(三浦しをん・ポプラ社)
→入門編としては◎なのではないだろうか?いろんなタイプのエッセイが入ってておトクだし。他のはマニアックすぎるかなぁ、と思うし。
司書さん絶賛してくれた(初めて読んだらしい)(^ー^)
<推薦文>
本と読書に関するエッセイ集。
【注意】面白すぎて、紹介された本を読まなくても満足してしまう恐れあり。

『森村桂パリへ行く』(新潮文庫)
私の旅の原点のような本である。
さすがに絶版なので、ブックオフで\100で買っておいたやつを寄贈した。
これは「なんでそんな古い本を!」との声が。半端に古くて「文学」でもないから確かに今あまり見ないな。
司書さんは作者自身に興味を持たれたらしい。旅のとこより「妻」としてとか「女」としてのような記述に注目されたようだ。
母世代のものの考え方を知るのによい本でもあるのだ。ちなみに祖母世代は向田邦子。

<推薦文>
旅に必要なのは、語学力でも添乗員でもありません。“知りたい”と思う気持ち、“伝えよう”とする心が新しい体験をもたらしてくれるはず。「旅って楽しい!」と思える一冊です。

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オススメ本

職場で恒例のブックフェアがあるので各員オススメ本を挙げよ、とのお達しが出た。

いざ選ぶとなると案外難しい。何故ならここ何年かは漫画ばかりだからdash
…いやいや、そうでなくても「小説」は苦手だしなあ…『闇の子供たち』を読んで「オチは!?」と叫んだことは秘密だ。

既に私と言えば旅、というイメージがあるのでその期待を裏切るわけにもいかん(笑)。

苦労?してチョイスしたのは次の二点。

◆『森村桂パリへ行く』(角川文庫)
…古い(1977年刊)本だが、当時の物の考え方や海外事情がわかって面白い。あとは作者のバイタリティがスゴい。
旅するのに、語学力も添乗員もいらないんだな、と気付ける本。

◆『三四郎はそれから門を出た』(三浦しをん・ポプラ社)
他人のような気がしない女史のエッセイ。
一番フツー…いやいや固めのものを選んでみた。パンチに欠けるかもしれないが、初心者には良いだろう。
これでも絶賛してます。

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お昼ごはん

『世界のお弁当』(服部直美・情報センター出版局)

久々に本の話。
タイトルだけ見て衝動買いしてしまった。レシピ半分、コラム半分といった感じ。
レシピに目新しさはないけれど、世界のお弁当文化がほどよく集められていて、楽しい。西アジアが少ないのが残念。
実際に旅して得られたナマの証言?とか、お弁当箱コレクションとか…。大雑把に分けるとアジアは丼モノ、ヨーロッパはサンドイッチである。
チマチマしたおかずを詰めるのは日本ぐらいのようだ。あとハワイ(BENTOっていうんよね)。
ボリビアで食べたお弁当を思いだした。日本人の弁当にかける情熱は凄いなと思う…つくづく。

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やっと休日

土日はチョコチョコ仕事が入ったので、完全OFFは今日だけ〜。

ロフトの掃除がしたいのに、休みの度に曇ってる。何でじゃあああ!
…結局、一日中ダラダラしてしまった。

久々に『スラムダンク』を読み返す。
やっぱりいいわぁ〜happy01
何がって、イヤイヤやってない。好きで好きでやってるって、当たり前だが凄いことだ。

部活離れがひどくなって、だいぶ経つ。「お金がかかる」や「遊びたい」という目先の欲にとらわれて、また人間関係を上手く作れないとか…。
今のウチは野球部やサッカー部が試合に出られない有り様だ。

得られるものはとてつもなく大きいはずなのに。

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レシピ本

どうせ食べるなら、おいしいものを食べたい。しかも手軽に。
料理は嫌いではないのであれこれレシピ本を買ってみたが、しっくり来るものは少ない。新しい味を作ることに重点が置かれすぎて結局イマイチ。

私としては「定番」が知りたいのだが(お料理1年生、とかではなくて…)昔からあって、シンプルなやつが。

なので、愛用しているのはエッセイが付いてるような本である。

『向田邦子の手料理』
一番よく見るかも。これこれ!こういうレシピが知りたかったのよね、と思った本。
「ままや」の味である。おいしい!と絶叫したりウンチクを語るわけではない。しみじみウマイ。

同じように、
『母から娘へ伝える昭和のレシピ』(リヨン社)
も使える。
鶏皮煮や冬瓜汁から古漬け風漬け物(余った漬物をみじん切りにして混ぜただけ。料理か?)とか。
だしに使った煮干しの再利用法まである。
でも知りたいのはこういうこと。

ウチは母が料理ギライゆえ、なかなか聞けないのである。聞いても知らないし。
さあ明日は何を作ろう。

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得した…かな

珍しく古本屋に行った。と言っても量販店(?)だけれど。
あまり古本が好きではないので(そして待てない)滅多に買わない。こういうとこで買うのは大概ゲーム。安いし、発売日にやるぞ!ってのもないし。

お目当ての品があるのを確認するとついつい習性で一周してしまう。
量販店には「掘り出し物」がよくあるからだ。貴重な本が(だからこそ?)\100で売られていたりする。
今までで一番の出物は『エースをねらえ!』だろう。コミックス。おまけに初版。
12巻まで(ひろみが立ち直るまで)は持ってたのだが、見付けてしまうと無視できない。おかげで全巻揃えることができた。

今日は全く別で、ついこないだ本屋で見て気になってたやつが売られていたのである。
値段がネックで見送っていたからこれも即買い。

いやー、爽快感すら湧くね。

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戦場カメラマンの唄

たった5篇の詩と少しの寄稿文、それからCDに\2500も払ってしまった。
でもその価値がある。CD聴いてないけど。

詩には鴨ちゃんの世界がそのまま投影されている。
どれを読んでも泣けて泣けてしょうがない。
いつもの鴨ちゃんの文章のようにソボクでストレートな、原始的なパワーがあるのに、現在進行形ではなくて、自分の人生を俯瞰でみているようなのである。
もちろん、死が近いことを知っていたのだろう。

『鳥頭紀行ぜんぶ』に初登場した時にはまさかこんなことになるとは思わなかった。いやホント。

勝谷くんや橋田(信介)さん、それにサイバラというビッグネームに囲まれていたのに、いいもの書くのに、世に出るのが遅すぎたなぁ。
悔やまれる。

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予習

予習
『わたしたちのイエスさま』(小学館 三浦綾子・文)
…やっと発見。
奥付けは昭和56年12月25日(徹底しとるなぁ)。何と初版である。
これを買ってもらったときのことはよく覚えている。透明のカバーがかかって、函に入っていた。たぶんそのきれいな感じが気に入ったんだろう。定価1,800円もするのによく買ってくれたもんだ。ありがとう叔父よ。

内容は…さすが三浦綾子というか、入門編としては最適である。イエスの一生(復活から昇天までも)がきちんと書かれている。
「半分絵だから…」と侮っていたが、字は小さく登場人物は多すぎて幼稚園の私にはキツかった。それほどきちんと書かれている。

これでキリスト教に興味がわいたかというとそんなことはなく、正直後半奇跡が多くて何でやねん!とツッコんだだけだった。

そう考えると…あえて言うならこの本、「教え」の部分があまりないのかな?分かりやすくするためか、唐突に出てくる人物も多いし。
いやでも簡単だしオススメ。

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『赤毛のアン』100年

まだ100年しか経ってないのん?というのが正直なところ。
この100年てホント激動。西暦100年と200年なら、いや1600年と1700年でも人間の生活なんて大して違わないのにね。

最初はもちろんTVアニメだった。でもストーリーを断片的にしか理解できず、むしろアメリカ(カナダだけど)の衣食住を知ったことの方が大きかったなぁ。

最初に読んだ村岡花子版(児童向け)はエピソードがいくつか省かれている。例えばアンが髪を染めて緑になってしまうとこ、屋根から落ちてかかとを潰してしまうとこ…子供向けだと冗長になってしまうからだろか。
でもこの版、すごーくすごーくきれいにまとまっていて、最初のアンがこれでよかったなと思う。

ワクワクしたのはアンがピクニックに行くところ(紫水晶のブローチのくだり)。一瞬なんだけど…バスケットにお弁当を詰めて、というのがたまらなくオシャレに感じたなぁ。

オトナになってからは、自分をシンクロさせて読む、ということをしなくなった。寂しいこと。

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納涼・怖い話(2)

昨日のは書いてるうちに何だかワケがわからんようになったが、やっぱり私のスタンスは「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」である。

でも周りには意外とハッキリ見たりしてる人がいる。
思春期の中高生のいうことなら眉唾モノだがそうではない。
割とベタな話なんだけど、これらは確実に実体験…(タイトルは私が勝手につけた)。

第一話 学生アパート
友人T(♂)が大学時代住んでいたアパートは、あんまり雰囲気よくないねぇ、と言われたり、「この窓ヤバいよ」とごみ袋で塞いでくれる人までいたらしい。
実際ボロかったらしいけど。
さて何事もなく4年間が終わり、あと一週間で引っ越し、という日…友達が2人、遊びに来た。
その時には例の窓のごみ袋も取ってガランとした部屋で夜中までしゃべっていた。当然泊まるもの、と思っていたが急に2人とも慌てて帰ろうとする。
まぁそんなこと言わんと、といくら言っても「タクシーを呼んで」の一点張り。
理由が皆目わからないのでTもしつこく食い下がった。タクシーに乗り込んだ2人がやっと教えてくれたのは「お前の後ろの窓(例の窓)に人が張り付いていた。12時すぎぐらいから下から上がってきた」ということだった。
Tはそのままそのタクシーに乗って、一週間研究室で過ごしたんだって。

*Tくんかなりヘタレなのだが、よくこんなとこ住めてたねぇ。何回も言われてるのに。
ちなみに部屋は2階でした。

第二話 同居人
Tくんの弟の話。
兄に負けず劣らずのボロアパートに住んでいた弟くん(場所は違うけど)。
ある日友達が訪ねてきたが、ノックをしても出てこない。しかしシャワーの音がしたので(この辺で住宅事情がわかるなぁ)、しばらくしたら出てくるだろ、と玄関前で待っていた。
水音が止み、そろそろかな、と思ったとき、通路から「あれー、どした?」と弟くんがやってきたらしい。
もちろん部屋には誰もいなかった…。

*この兄弟が直接体験してないのがある意味凄い。

明日に続く。

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納涼・怖い話(1)

…暑い。
エアコンなしで過ごせるのは午前中のほんの一瞬だわ…。

というわけで、日本の夏には怖い話。

しかし私、基本的には
「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」
…だと思っている。
そんなもん、夢か現かの状態の脳ミソの勘違いである。

映画もイマイチ。
あの薄暗い画面はなかなか雰囲気があるのだけど(再現VTRみたいで○)、テーブルの下にいきなり白い男の子が座ってりゃ、誰でもビックリするわ!
…怖いのとビックリするのとは違う。断じて。

あ、スピリチュアル系も苦手。某泉とか。
ま、これは「盲目的に信じている人」が嫌なのだけど。

そんな私が楽しく読んでいたのは『新耳袋』。
実話収集だし、著者の中山市朗氏は“見ない”人らしいし。

私も見ないけど、いかにも〜、な話より、ありのままを書いた方がフツーに怖い。
それに、個人の嗜好?のこういうことに関してはニュートラルでいたいから。

が!新耳袋が一段落したと思ったら…「実話系怪談」なるものを発見!
「系」って何じゃあ〜!

とまあ、怖い話に関してはやたらと好みがうるさいので、明日に続く。

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70年代のこと(1)

職業柄、戦後の歴史を扱うことが多い。でも文化や流行に関してはノータッチだ。

ただ単純に、自分の親の世代のものの見方や考え方を客観的に知りたいなあ、というのがある。
彼らの個人的な趣味ではなくて、時代のスタンダードというか。

その一つが森村桂。
中学生のころ、本棚でボロボロの『森村桂パリへ行く』を見つけた。70年初版。そのままズバリのタイトルに惹かれて読んでみたら、思いの外面白かった。

知り合い(の知り合いだったりもするが)を頼ったり…下宿までさせてもらったりするのだから凄い。会ったこともない人と。
海外旅行の初めの頃はこんなんだったのかな。

他の著作(エッセイと小説が1冊ずつ出てきた)も読むと、当時の日本はまだまだ村社会なのだということがよくわかる。

差別に関する捉え方も然り。価値観のボーダーがどこにあるかがよくわかる。
「時代」の一言だけではここまで細かくはわからないもの。

60年代の熱気が収まって、音楽にしてもファッションにしても選択肢が増えた。洗練されたものから泥臭いものまで、本当に色々なものが目まぐるしく通りすぎ、「あ・かるい」80年代にたどり着く。
面白い時代に生まれたもんだ。

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悲喜こもごも

昨日は喜ばしいことが一つあった。
『HEY!×3』を見てたら大泉洋が出てきた。ホントのゲストはGLAYだったのだけど、北海道出身で繋がりがあるということで。

で!何故か何故か!

「水どう」のVTRが流れたのである!!
いやビックリ。「モザイクな夜」の元気くんとか、今では見られない初期のどうでしょうインタビュー企画とか…お馴染の画に混じってレアな映像も流れた。
まさか、全国ネットで見られるなんて…感涙。

一昨日は悲しいニュースがあった。

氷室冴子死去。

51歳の若さである。
…中学生のころ、同級生たちはみんなコバルト文庫とかX文庫ホワイトハートとかにハマっていた。当然貸されたりするのだが、どうにもホレたハレたの話ばっかりで、思春期まっさかりの私は「ケッ!」と小馬鹿にしていたのである。

でもまあそんな私がハマってたのが宗田理でありパタリロだったのだから、それもどうかという気はする。

…話を戻して。
そんな中で唯一、面白いなあ、と思ったのが『ざ・ちぇんじ!』であった。

『とりかへばや』のリメイク?だが、本っ当によくまとまっていると思う。結局はホレたハレたの話なのだけど、その時代の規範意識のようなものがあって、登場人物の行動は妙にリアリティがあって納得できるのだ(*逆に『ジャパネスク』にはそれがない)。

暗黒の中学時代の数少ない思い出が蘇ってきて、ちょっと切ない。
…合掌。

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次元五右エ門チェックシート

久々に本読み記。
『しをんのしおり』(三浦しをん・新潮文庫)
何気無く読んでみたのだが「…心の友よ!(ジャイアン風)」と叫びたくなった。この人「外向的オタク」の見本だ。

ちなみに件のタイトルは、自らの好きなタイプを客観的に知り、なおかつ趣味を同じくする女友達に予防線を張れるという画期的なチェックシートである。
ま、作者も書いているとおり二次元の人ばっかり。…てゆーか、主人公以外の男を選ぶという時点でもうかなりマニアの域だと思うが…。

私はもちろん次元派だ。
『ドラゴンボール』ならベジータだし『キャプテン翼』なら若林。『北斗の拳』なら絶対ラオウ。『キン肉マン』ではバッファローマン(初期)だ。『スラムダンク』はゴリ、『男塾』は伊達臣人、『ジョジョ』は…特にいなくて『奇面組』なら豪くんだ。
黄金期の作品ばっかりだな。

少女漫画も。
『有閑倶楽部』なら清四郎だし『CIPHER』ならシヴァだ。『摩利と新吾』は篝に殺意を抱いたくらいだなぁ。今本棚を確認しながら書いている。末期症状である。

しかし何よりも、三浦しをん氏の身近にYちゃんのような友達がいるのが大変羨ましい(*そして彼女は言葉の感じからいくと私と同郷かも…)。

「それどんな話やっけ?」と言われずに漫画を語りたいもんだ。
『摩利と新吾』なんて読んでる人同世代にはいないもんな。

久しぶりにゲラゲラ笑えるエッセイに出会った。
でも、私はコミケには行かないし、最近の少年漫画は長すぎて読めないし…まだまだじゃのう、ということもよく分かった。

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旅のお供 〜南ア編〜

今回持って行ったのは次の通り。

『ときどき意味もなくずんずん歩く』(宮田珠己・幻冬舎文庫)
この人何が面白いってなかなか上手く説明出来ないけれど、言葉の選び方(関西人ぽくない気がする)…そしてボギャブラリーの波状攻撃。
一言でいうと「いちびり」かな。

原田宗典のエッセイ全盛期(スバラ式世界シリーズ)を彷彿とさせるなぁ。


『辺境・近境』(村上春樹・新潮文庫)
訥々と語られる旅行記。

『朝寝・昼酒・ローカル線』(勝谷誠彦・文春文庫プラス)
かっちゃんの国内鉄道旅行記。

『探偵ガリレオ』(東野圭吾・新潮文庫)
思った以上にサクッと読めた。

…全体的に今回は失敗した…。
行った場所と本の中身が乖離しすぎ。ハンパに旅行記を持ってきたのが良くなかった。リゾートだとついつい「外国」を忘れるから、特に紀行モノにこだわる必要はなかったのに。
『アフリカの蹄』も買ってたのに忘れてたしな。

しかし前回の『オーケストラは素敵だ』(茂木大輔・中公文庫)は大当たりだった。ドイツ文化圏だったから。
1ページも読まずに持っていくから、なかなかこういう「幸福な出会い」はない。

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女子の国内旅行

『週末ジャパンツアー』(杉浦さやか・ワニブックス)
を読んだ。この人の本はちょっとお高めだから(紙がいい)躊躇するのだけど、思いきって購入。

読んでオドロキ。2006年に訪れたところ…二カ所も被ってる。しかも宿泊先が。
まず島根・宍道湖温泉「てんてん手毬」。
ここなんて5日違いで泊まってるよ。スゲー。
このお宿はホント女子向け。何もかもが可愛らしくて食事もおいしい。寿司の入れ物がオルゴールだったり部屋には御簾が下がってたり…手ぇ抜いてない感じ。

もちろん出雲大社もお決まりのコース。
ま、我々は松江は全く寄らず、境港に行ってしまったのだけど…水木しげる>小泉八雲か。二泊出来ればよかったなぁ。

もう一ヶ所は高知「7days Hotel」。
私は友人の結婚式の時に泊まった。オシャレできちんとしたビジネスホテルって感じ。意外とこんなところってないよな〜。何よりも朝ごはんが豪華なのに驚いた。何故なら「無料」という扱いだったから。
パンとコーヒーが無造作に置いてあるのを想像してたけど、全然違う!…フルーツもオレンジジュースも、パンの種類もタップリ。
満足満足。

日曜市にもすぐ行けるロケーション。
やっぱり(時期もあるけど)小夏がおいしい。私は包丁も買った。小さめのってなかなか売ってないから…。
明日はかなりな冷え込みだそう。今から憂鬱だわぁ…。

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関西は魔境だ

『グ印関西めぐり』(グレゴリ青山・メディアファクトリー)
…タイトル通り、濃ゆい関西めぐりである。
大阪大正区とか、京都大映通り商店街とか、箕面とか…。

関空に機内食が食べられるレストランがあるなんて知らなかったし、橋開通後のたこフェリーがどうなってるか興味もあった。

きっと関西以外の人には「?」が多い本だろう。例えるなら、吉本は吉本でもbaseではなく新喜劇(確かに最近は垢抜けているが)のほうだ。

レトロなタッチのイラスト、マニアックな趣味の片鱗…もっと売れてもいいんじゃなかろうか?と思う作家である。
シルキーの新連載は(立ち読みした)そんなグレゴリ氏の趣味全開で少々浮いてはいたが…単行本にまとまるのが楽しみ。

一番ウケたのは「大阪駅ってどうやったらたどり着けるん?―なんで梅田はこんなにややこしいのか!?」である。確かに確かに。
碁盤の目の京都や海側山側の神戸からするともうラビリンス。

微妙な関西弁のニュアンスもわかる、おトクな一冊である。

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輪違屋糸里

…を観た。
理由は一つ、山本太郎が出てるから。今回彼は芹沢鴨の部下、平山五郎役。明日には斬られちゃうんだなぁきっと。

どうしても大河の原田佐之助のイメージが強くて(性格もなんとなく)まだ馴染めてない。ついでに言うと芹沢は佐藤浩市の呪縛から逃れられない。

…と思ったらこの平山五郎の馴染みの娼妓吉栄は原田佐之助とも関係があったらしい(笑)。一応、繋がってる。

原作をまだ読んでいないのでよくわからないが、タイトルに「女たちの〜」とある割に、女性キャラが立ってない。多いのに。
いっそオムニバスとか出来なかったんだろうか?中嶋朋子のセリフなんてかなり説明的だったし、超有名なネタなんだから原作通りにしなくてもよかったんじゃないだろうか?
(そうしたら原作の意味がないけど…)

おまけに隊士たちも何だかこう、決め手に欠けるキャスティング。

全体的にボンヤリしているドラマであった。
一応、明日も観てみよう。

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江戸川乱歩を読む

『大金塊』(江戸川乱歩著・ポプラ社)
をブックオフで見付けた。といっても新しい版のもの。昔読んでいたものとは装丁からしてかなり違う。とてもスマートになっていて、あのおどろおどろしい昭和の雰囲気がない。
読み比べてみたいなあ、と思うが(今は使われていない言葉もあるだろうし)、昔のものはもうほとんど手元にはない。
残してあるのは『時計塔の秘密』と『クモ男』(漢字が…)だけ。渋い趣味の小学生だ。

この作品は当時も読んでいなかったので購入。
珍しく犯人のキャラが立ってない。…が、よく似てる。これはあの作品のプロトタイプなのかもしれないなぁ。

…と思ったら、『大金塊』の方が後だった。子供向けに書き直しただけかい!
でもまあこれが乱歩の魅力なのでしょう。

シチュエーション・ミステリーとでも言うか…。

しかし集めていた春陽堂版もいつの間にかなくなって、中途半端になっているのが悲しい。代表的なものはほとんどあるけど、どうせならコンプリートしたかった…。

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あのころの愛読書

まだまだ気の休まる間がない…が、久々に銀英伝を読むとかなりトリップ出来たことに驚いた。

この本は今の職業につくきっかけになった一冊だろう…間違いなく。歴史から学ぶというヤンの姿勢は私の基本的なスタンスでもあるし。

読み始めたときはユリアンだったのに、もうヤンの年齢になってしまった。
艦隊どころか、何にも動かせてないが(笑)。

一行一行を舐めるように読んでいたあのころの没頭っぷりはないけれど、すぐに世界に入っていける。

もし自由惑星同盟軍に私がいたら…まあ参謀の下っぱだな。司令官とか隊長とかいうガラではない。立てる作戦自体もきっと大局的なものじゃなく、後フォローが多いだろう。
ムライの下で働いてるに違いない。
…てことは作品に登場するようなキャラじゃないな。

閑話休題。

今はフェザーンを結構読み飛ばしている。暗いから。
あとやっぱり帝国も所々。
ドイツ風の名前ばっかりみているせいか、ドイツ行きたいなあ…とうっすら思ってしまった。イカンイカン。

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撃沈

ぐはあッ!…やられたッ!
例のプロジェクトに最大の敵がッ!
その名は管理職ッ!スタンドは横槍ッ!
URRRRRY!

…結局、私の持ってきた文章がお気に召さず(メンバーは賛成した)持ち越し。オマケに奴が一人で決めるのだ。自分は作らないにも関わらず。
…それってかなり非民主的。

セイゴオ先生のはプレゼンもされず、勝谷氏の文は(ご当地モノでなかなか◎)とある一部分だけを抜き出し「人権的に問題が…」だと。

ちなみにそこは文の問題提起的な箇所。しかもどこが人権的にナニなのかサッパリ分からない。
そんな「部分」をあげつらったらどんな名文もダメだ。
重箱の隅をつついてきたであろう、せせこましい性格がよくわかる。

それとも、「勝谷誠彦」のイメージがよくなかったのだろうか?(笑)
私は「ほものかっちゃん」からだから、結構好きだけど。
嗚呼、この事実を御本人にお知らせしたい。

…何にせよ、なけなしのやる気を削がれたのに間違いはない。
士気ってホント、簡単に下がる。

こんなときは西原理恵子『鳥頭紀行』を読むに限る。

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嘆息日記

とあるプロジェクトにまたもや入れられてしまった。その性格上、重要なのに表向きに出来るものではないし、しかもやたら気だけは遣うという何とも厄介なもの。

4年連続だともうネタ切れだっつーの。
しかも開始時期が二ヶ月もずれ込んでいて完成は一ヶ月後だ…いいモノができるわけない。何でこう後手後手かねぇ。

更に私はプロジェクトの基となる文章探しも命じられた。私は国語じゃねぇ!…と叫んでみても虚しい。

本屋まで探しに行く気はさらさらないので家の本棚を物色。めっちゃ変なのとか選んでいったら来年から抜けられるかも…とは思うが(笑)。
昨年・一昨年と私の案が採用されたので管理職は何か勘違いしているに違いない。こんな偏った本棚からそうそう「良い例文」があるわけないではないか。

難しすぎてもダメ、読解が出来なければいけないし…他にも色々制約がある。

10冊候補を挙げても、使えるのはせいぜい1〜2冊。しかも有名作家のは既出のものが多いから使えない(まあ持ってないけど)。
めくっては戻し、また取りに行って…端から見ると大したことはしてないように思えるのだが、なかなか疲れた。

結局、勝谷誠彦のエッセイ?(*政治とか一切関係ない、カメラマン時代の著作)、松岡正剛氏の著作(講演録かな)をピックアップ。
さてどうなりますことやら…。

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怖い話

といえば、『新耳袋』(木原浩勝・中山市朗著・メディアファクトリー)
だろう。「幽霊を見る(という)人」の話ではなくて、あくまで霊感のない人が説明のつかない体験をしてしまった、という語り口なので好きなのだ。

まあ私は霊体験と呼ばれるようなものは総じて脳ミソの勘違いだと思っている。見た、という人の話を聞くと夢うつつだったり金縛りだったり。

学校という「場」にいながら、そんな体験もしたことがないからか…?
でも一ヶ所だけ雰囲気が嫌いな場所がある。とあるトイレなのだが、入る気がしない。普段馴染みがないせいかと思って出来るだけ前を通っているが、それでもイヤだ。
こういう雰囲気を昔の人は妖怪になぞらえたんだろうか。

…話を戻して。

この本はちょっと違う。あくまで淡々と語っているだけ。結論は読み手側に任されるのである。
全10巻にもなるが、私が心底怖かったのは「山の牧場」(第四夜に所収)だ。
UFO云々はともかくとして、完全にシラフで体験しているのとこのワケの分からない怖さ。昔ラジオで話して反響が凄かったそうだが、私にもうっすら記憶があるもの。
著者も書いているが、他の話とは明らかに異質。
生きている人間が一番怖いと思っていたけれど、こういうのもめっちゃ怖い…。
…是非ご一読を。

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名作再び!(3)

さてこないだの“ポリー”と一緒に借りてきてくれたのが
『八人のいとこ』『花ざかりのローズ』(オルコット・角川文庫)
…まあ定石通りで両親を亡くしたローズ(でも金持ち)は後見人選びのため父親の兄弟姉妹の家を転々とする。
最終的に医師の叔父のもとに落ち着くのだが、『八人の〜』はやっぱり登場人物が多すぎて誰が誰だかサッパリ分からないままに読み終えた。

『花ざかり〜』はその続編。
ローズをはじめいとこたちがそれぞれ成長し、紆余曲折の末やっぱり最後はめでたしめでたし、となる。

ストーリーは目新しいものではないし、続けて似たような作品を読んだからかいささか食傷気味だ。しかし当時のアメリカの上流社会の考え方がとてもよくわかる作品である。

…全く関係ないが、職場で美ら海水族館で生まれたマンタが話題になった。6mのお母さんから1.9mの赤ちゃんがどうやって出てきたのか(入っていたのか)ということ。
卵胎生だけど(学校って便利)、果たしてフロッピー入れるとこみたいになっているのか、クルクルッとちくわみたいに丸まって出てきたのか…生まれたときに海の中でパッ!と開いたら面白いですねぇ、などと言ってたのだが。
真相はどうなのかなあ…。

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名作再び!(2)

今では手に入りづらくなっている少女文学、同僚がわざわざ県立図書館まで行って借りてきてくれた。

まず、
『昔気質の一少女(上)(下)』(オルコット・角川文庫)
…小学生のころ、『美しいポリー』というタイトルで読んだが、(上)だけだったようだ。
アメリカ南北戦争後のお話。田舎で育った地味だが優しいポリーが、都会の友人、金持ちの娘ファニーを訪ねてくる。
周囲はポリーの昔風な考え方や格好に冷ややかだが、やがてポリーの性格のよさに感化されていく…というのが上巻まで。

下巻では(以下ネタバレ注意)、ピアノ教師として自立したポリーの日常が描かれている。
独り暮らしは大変だわ、気になっていたトム(ファニーの弟)には婚約者がいるわで、純真さだけで生きてきたポリーもさすがにグチっぽくなる。

しかし何といっても大事件はショー家の破産。そこから元悪ガキトム(婚約者には逃げられた)が一念発起、西部で成功しポリーにプロポーズしてメデタシメデタシ、である。

しかしこの訳者読みにくかった。直訳?って感じなのだ。

昔読んだバージョンは物語がスッと頭に入ってくる。偶然知ったがこちらは芥川賞作家だった(富沢有為男)。
訳するのもいろいろあるんだな、と今更ながら思った。

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ランタン丘の少女

このところ、少女文学がマイブームである。昔の蔵書だけではなくて新規開拓もしてみたり。

『丘の家のジェーン』(モンゴメリ・新潮文庫)
を読んでみた。
トロントの大邸宅で厳しい(…というかこのババア自分の思い通りにいかないと気の済まない偏屈)祖母とおとなしい母に育てられた12歳のジェーンは、亡くなったと聞かされていた父から手紙を受け取る。
父と夏を過ごすために出掛けたプリンス・エドワード島でジェーンは成長していく…というストーリー。

大きいけれど暗くて寂しい大邸宅と小さいけれど暖かい島の家、便利な都会のトロントとプリンス・エドワード島…わかりやすい対比である。

しかし悲しいかな、昔赤毛のアンを読んだときのようなわくわくする気持は湧いてこなかった。
登場人物が多いせいか、セリフだけでその場の雰囲気を想像するのが難しい場面が多い。先に全て…その人がどういう人か、敵か味方か?…というようなことが説明されていたりするのだ。

もちろん、私が小学生だったらどっぷりハマっただろうし、再読なら懐かしく感じただろう。
今はジェーンの母親の立場で読んでしまい、煮えきらない母親に腹を立てている。

読み時というのはあるんだな、と改めて感じた次第である。

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名作再び!

同僚(国語)と、その昔ブンガク少女だったころ(笑)の話をしていて、物凄いマニアックな本を二人とも読んでいたのでビックリした。

『銀のスケート靴』(ドッジ)
である。舞台はオランダ、貧しい兄妹の話である。父親は堤防から落ちて昏睡?状態で暮らし向きはよくない。
でも卑屈でなく正直な二人(特に兄)の活躍のおかげで父親は回復し、記憶を取り戻す。なくなったと思われていた1000ギルダーも見つかり、気むずかしい主治医の家出した息子の行方もわかる。
幾つもの伏線があり、最後に全てが繋がる。

大人が読んでも面白い。
冬のオランダの様子も生き生きと描かれている。

…更に凄いのはこの作者、オランダに行かずに作品を書いたということ。
アメリカ人なのだが、たまたま隣人がオランダ人だったため、取材だけで書き上げたらしい。

今はダイジェスト版しかないみたいだけど、図書館なんかで探して読む価値ありの一冊。

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教材探し(2)

『おとなの世界遺産ドリル』(ダイヤモンド社)
世界遺産検定なんかを当て込んで作られた本のようである。版元でもわかるが、扱っているのが割とマニアックなものばかり。ちょっと旅慣れている人にはうってつけである。
あなたにピッタリの世界遺産は?なんていう判定もあって(非常にやりにくいのだが)面白かった。

…ちなみに私にはリビアのレプティス・マグナやウズベキスタンのブハラがオススメらしい(笑)。

『タブーの世界地図(07年版)』(世界情勢を読む会・日本文芸社)
北朝鮮からイランの核開発、世界の企業ランキング、地球環境に至るまでまあ色々と地図とグラフで表されている。
この手のものを読むと、何だか絶望的になったりしてしまうのだが…使えるかな。

平和そうな国が以外に武器輸出で儲かってたりして何だかなあ、という感じ。
「たかじんのそこまで言って委員会」を見てるとついこんな本に手が…(汗)。

自分で選んだから当然と言えば当然だが、即戦力になってくれるものばかりである。
今年度中にちゃんと読もう…。

〜了

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教材探し(1)

気が付けば、今週ほとんど何も書いていない(汗)。いきなり寒くなったりして疲れたのかな…。

教材に使えそうな本を買っていいよ、というお達しがあったので紀伊国屋へ走る(ホントは先月中だったらしい)。

『17歳のための世界と日本の見方』(松岡正剛著・春秋社)
「洋の東西」について、宗教や思想をもとに解説している。もともとが講義だから読みやすいし、歴史的な思想をうまく現代に結び付けて説明してくれているのでわかりやすい。
いかに専門用語を使わずに思想を説明するか、というのが私のポリシーなのだけど、それを「思い付く」のが難しいので、こういう本は嬉しい。

『異界と日本人』(小松和彦著・角川選書)
ご存じ小松和彦先生の異界物語。
浦島太郎や狐、もちろん妖怪も。
…ちょっと趣味に走ってしまったけれど、『倫理』は昔と違って、日本の思想を先に学習することになっている。すこし詳しくなっているし。
かなり面白い科目なのに、毎年選択者が少ないのが悲しい…。

〜続く

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オカンの読書

昨日メールでいきなり「『東京タワー』読んだ?」と聞いてきた。
…暇だったから特番を見たようだ。
大泉洋を、私がよく見ている「水曜どうでしょう」で見たことある人やわ、と気付いて興味を持ったらしい。

うちのオカンは、本を読まない人ではないけれど、自分で新規開拓をしない。
覚えているだけでも私が読んでいた乱歩や(小学生の頃)原田宗典のエッセイ(初期のもの)を本当に時々、読んでいた。

最近になって少し目覚めたらしく、向田邦子なんかを読むようになっている。
それでも私が貸さなければ読まないことに変わりはない。

そんなオカンが昼過ぎにイソイソ借りに来た。見るなり「分厚い…」と早くもボヤいていたが、さてどんな感想を持つのだろう。

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今読む一冊

図書室の企画で「先生のオススメ・高校生が今読む一冊」を募集していた。

司書さんは「出さなきゃ許さないわよッ(笑)」とばかりに用紙を二回も配ってくれたので、自分の机でさあ何にしようかと考える。推薦文も書かなくてはいけない。

あまりマニアックなのもダメだし、紀行物も手にとらないだろうな。ウチの生徒はきっと…などと考えながら本棚の背表紙を思い出す。
そう考えたら私ってば引き出しが無さすぎる!…ちょっとショックだ。

唸りながら選んだのは、
『はれた日は学校をやすんで』(西原理恵子著)。
ちょっともったいない気もするけれど、サイバラを出した。『ぼくんち』は前に小さく紹介していたから。
本当は『営業ものがたり』所収の『うつくしいのはら』が一番だ。でも『うつくしいのはら』以外を読むとびっくりしちゃうかもしれない。
だから。

勢い余ってもう一冊、
『放課後の音符』(山田詠美著)。
これは高校時代ずーっと読んでいた。格好いい大人になりたくて。
共感できるところ、反発するところ…本の中に女友達がいるみたいだった。
『ぼくは勉強ができない』ほどあざとくないというか(あそこまで描かれたら嫌味にも思える)。

特に女子には、自分を大事にしてほしいなあ、と思う。大人の真似をするのが格好いいということではないことに気付いてほしい。

司書さん早速注文してくれたそう。
誰が手にとってくれるのか、楽しみである。

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活字だらけの本

旅行に行く前に『邪魅の雫』を読み終わったんだった。

ん〜…正直何とも言えない。面白かったけれど、神崎某の性格が納得いかないままだった。
珍しく後日譚もなかったし…いつもはあれで読み手(私)の呪がとける。

普段ミステリーの類は読まないので、トリックがどうとか伏線だとかは全く気にしない。
というか慣れてないのでわからない。

だから京極堂シリーズは純粋に小説として読んでいるのだが、今回は登場人物の整理にメモが要るかと思ってしまった。

老化だろうか…。

『魍魎』や『鉄鼠』はどっぷりハマったけれど、最近そうまでならないのは何故だろう。
思えば『姑獲鳥』が出たのが大学1年。
10年以上買い続けて面白いから、それはそれで凄いのだけれど。

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エッセイの名手

と言えば誰を思い浮かべるだろうか。
私の場合は向田邦子である。
その視線は常に普遍的で、話は色々な方向に飛ぶのだが、きちんと収斂している。凄い。

今日のTBS系『ドリーム・プレス社』で彼女の生活…主に「う」が取り上げられた。単なるグルメ番組じゃなく、しかもこ難しくなく作られていてとても嬉しかった。

作品が好きなのは勿論だが、彼女の生き方も好きだ。とても「きちんと」生活していたことがよくわかる。文章の端々からそれが伝わってくる。

青山という大都会に住んでいたにも関わらず、地に足がついている。暮らしぶりが容易に、色鮮やかに想像できるのである。

また彼女は私の祖母と同世代だ。あの頃の女性の考え方、家族というもの…祖母の世代を横からこっそり覗いたようで何だかこそばゆい。

付き合っていた男性が亡くなってから一人暮らしを始め、最後の旅に出るまでずっと猫と暮らしていたようだ。
その中であれだけのホームドラマを書く…私にはもう想像がつかない。

せめて、形だけでも近付きたいと思っているが(料理とか)、周りを見回してみたら到底たどり着けないことだけがはっきりしている。
「きちんと」生きるのは難しい。

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紀伊国屋書店

出張帰りに久々に紀伊国屋をうろついた。
車で10分と近いのだけれど、デパートに入っているので駐車場代もかかるし、誰かと来たら長居もしにくい。
一人で、しかも買い物をしたので2時間は駐車料金もタダ。許された時間は1時間半ほどだ。

自宅のすぐ近所に大型書店が2軒ある。うち1軒は最近オープンしたものだ。普段はそこを利用していて全く不便を感じない。

今回はたまたま思い出した椎名誠の本を探すことにした。あとは旅行関連の本。
…しかし!文庫の品揃えがイマイチなのである。人気作家(だと思うんだけどなあ)なのに3冊しかないとは。
結局探していたものは見付からなかった。
マンガもイマイチ。デパートという限られた面積の中で、しかも1作品あたりの体積が多いからしょうがないか…とは思うが。

しかし専門書は言うまでもなく(買わないけど)、新刊や語学、サブカルは充実した品揃え。

結局、『QJ』のバックナンバーと『いっそイラスト スペイン単語帳』(小学館)を購入。ヒマがあれば眺めることにしよう。

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